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規制の必要性
派遣という働き方は、労働契約の中でも特殊な雇用形態であり、労働者としての権利の保障が、直接雇用の正社員などに比べて弱い立場になりがちです。
しかし、派遣を活用する企業にとっては必要に応じて労働者を確保しやすいため、その時々の都合により労働力の調整ができます。このようなことが氾濫すると正社員雇用の機会が減り、労働市場の均衡が偏ったものになります。これは労働者保護の観点からいって、労働社会全体に及ぼす影響はけしてよいものではありません。また、派遣労働者の権利の向上に対しても弊害を及ぼしかねません。その濫用を防ぐためには規制を設けることは必要なことなのです。
主な労働者派遣法による規制
@偽装請負(派遣を業務請負と偽る行為)
[派遣]と[請負]の違いは、指揮命令関係がどこにあるかという点です。
[派遣]においては、派遣先企業と派遣労働者との間に指揮命令関係が置かれますが、
[請負]では、請負業者自らが労働者に指揮命令をします。
[請負]においては、請負業者が注文主から仕事を引き受け、請負業者が雇用する労働者を自ら指揮命令して、
請負業者の責任で仕事を完成させるというものです。
とくに製造業などの工場では、この直接雇用義務やその他の法規制を回避することを目的に、実際は派遣なのに業務請負を偽装しているケースが急増し、社会問題となっています。
この偽装請負がここまで問題視される理由は、[派遣]であれば時間給で支払われる労働作業の対価が、[請負]では納品ベースによって支払われるからです。これでは、その仕事の完成(納品)におけるまで労働者が無期限に働かされる恐れがあります。これは労働者保護の観点上、大きな問題だからです。
A専ら派遣の禁止
専ら派遣とは、特定の派遣先に限って派遣を行なう行為をいいます。
この専ら派遣が自由に行なわれてしまうと、企業の労働力確保源として使うようになり、正社員の雇用を阻害する要因になりかねないので労働者派遣法で禁じられています。
B二重派遣の禁止
二重派遣とは、派遣労働者を受け入れている派遣先企業が、他の企業にその派遣労働者を派遣することです。
これは、法律上の雇用責任があいまいになるのに加え、労働環境が劣悪になったり、中間業者が入ることで手数料が上乗せされ、賃金が不当に引き下げられる恐れがあるため、職業安定法で禁じられています。違反した場合は、派遣先企業と二重派遣先企業の双方が罰せられます。
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